【Tarzan】アーチの変形に気をつけよ! 足のトラブル解消図鑑。


ただの不調ではなく生活に支障が出るくらいのトラブルは専門医に。原因から知ることが重要だ。

タコ・ウオノメ

多かれ少なかれ女性ならできている(?)はずのすっきりさせたいお悩み。

拇趾球や小趾球(小指の付け根)など、下に骨の隠れている箇所に強い圧力が繰り返しかかると、皮膚は防御反応として厚くなり、いわゆるタコを生じる。ここにねじれが加わると、角質層が皮下に向かってトゲ状の突起に成長し、やがて真皮に食い込む。真皮には神経が走っているため、接触すると強い痛みに襲われる。これがウオノメだ。
そもそも足の裏の皮膚が部分的に厚くなっていたら、足がトラブルを抱えているサイン。しっかりと原因を見極めてケアをすることが大切だ。
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巻き爪

巻き爪の原因は爪じゃないなら、何が原因?改善はどうしたら?

巻き爪は爪が内側へ湾曲して周囲の皮膚に食い込み、しばしば痛みや炎症を伴う状態をいう。深爪や爪切りの失敗が巻き爪の原因と考える人は多いが、決してそうではない。実は原因のほとんどは足の構造そのもの。また、爪にかかる圧力が均等でない場合にも巻き爪はよく起こる。
爪はもともと内側に巻きやすい性質があるが、普段の生活や歩行などで圧がかかり、爪は地面と平行な形を維持しているが、足の構造の歪みや足首の変形などがある人はほとんどといっていいほど巻き爪になる。

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外反拇趾

始まりはただの扁平足。だが、力のベクトルが変わってしまう。

足に合わない、先が細い靴に押し込むから親指が曲がる。多くの医学書には、いまもなおそう書いてあるが、実情は少し違う。そもそもの原因は扁平足。扁平足の多くは何らかの原因で足のアーチが落ちた状態だ。そうなりやすい骨格は遺伝しうる。
アーチが落ちると前後方向に走る筋群の張力は増す。親指の先まで延びる拇趾外転筋が引く力を増すと、指の根元にあたる中足骨が開いてしまい、親指は引かれ、曲がりながら先端が人差し指に向かい、重症化すると乗り上げたり、下に入り込む。
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史上初!? 女性しか履けないランニングシューズ登場。

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今まで女性向けのランニングシューズというと、男性用として開発されたものが女性用にアレンジされているか、ユニセックスとして作られたもの。この2タイプが主流だった。しかし今や女性ランナーは年を追うごとに増え続けている。そんな彼女たちのために、アディダスは画期的な一足をリリースした。一から女性向けに作られたランニングシューズ《PureBOOST X》である。
パッと見て違いがわかるのがアーチ部分で、アッパーとミッドソールの間に空間がある。これは同社が数百人の女性ランナーの走りやシューズを分析したところ、従来のタイプではシューズの中で土踏まずが浮いてしまうケースが多いことから考案された。このように、最初からアッパーとミッドソールが切り離されていることで、女性特有の中足部がくびれた形状でも、下から包み込まれるような心地よいフィット感を得られるというわけだ。
この新構造「アーチサポートシステム」は、女性ランナーの脚をスリムに見せる効果も生んでいる。当然のことながら通気性も抜群である。
もうひとつの特徴が、高いクッショニングと反発性で知られるミッドソール「BOOST™フォーム」の性能を最大限引き出すべく、アウトソールに従来よりも柔らかい素材を使っている点。硬いアウトソールにはない着地感の良さを味わえるだろう。
このアディダスの試みからは、ランニングシューズのさまざまな可能性が感じられるのである。

取材・文/廣松正浩・黒田 創 イラストレーション/山口正児 取材協力/桑原 靖(足のクリニック表参道)撮影/小川 聡