【Tarzan】
俺の部屋干し 5の掟


梅雨だから外に干せない、部屋干しだから洗濯物がにおうのは仕方ないなどという敗北主義は今日を限りに返上するのだっ!

1.洗う前の衣類を洗濯機に入れておくな!

洗濯槽の中には確実に菌がいる。湿度は高いし、下手したら洗濯後の水滴さえ残っているだろう。そもそも室内だから菌には適温。汗に濡れた衣類にはエサがたっぷりだから菌、大喜びだ。しかも、洗濯槽は風通しが悪いから、衣類はいつまでもしけたまま。こんなところに汚れた衣類を放置するなど、菌の培養実験を行っているのと同じだ。洗濯槽は洗う場所。衣類を溜める場所ではないっ!

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2.詰め込み厳禁!洗濯槽の8割を死守!

一人暮らしだと日々汚れる衣類が少ないから、休日にまとめて、すっきりしようとするあまり、つい詰め込む。だが、洗濯機には限界がある。能力を超える量では十分な洗浄効果が得られるわけもなく、汚れが残り、菌を喜ばす。また、乾燥機一体型の場合、洗濯できる最大量と乾燥できる最大量は異なる。目いっぱい洗うといつまでも乾かんぞ。ざっくり言って、洗濯も腹八分と心得るべし。

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3.カーテンレールには絶対に干すな!

洗濯後の洗濯機の内部は、至るところ水滴だらけ。カビや菌のエサになる石鹼カスなどもどうしても付着する。浴室と同じで、この状態を放置すればヤツらが繁殖する。だから、洗濯後、洗濯機のフタは開け、乾燥に努めよ。洗剤、柔軟仕上げ剤投入口のフタも同じ。特に乾燥機能の付いていない1槽式全自動洗濯機は、洗濯槽が2層構造で掃除が行き届きにくい。せめて3か月に1回は酸素系か塩素系の専用洗浄剤で洗濯機も洗うべし。
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4.早く乾く干し方を覚えておけ!

嘆かわしいことに、これをやる人が実に多い。窓が開いていれば話は別だが、留守宅で鍵のかかった窓辺は、そよとも風が流れない。むしろ部屋の中央の方が気流は期待できる。それに夏はまだしも、冬は屋内外の温度差によっては窓ガラスが結露する。まして、そばのカーテンは清潔だろうか? 衣類に比べ洗濯間隔の空くカーテンには、見えない汚れと菌がいっぱい。ここは洗濯物を干す場所ではない。カーテンレールも曲がってしまうぞ。

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5.においがついてしまったら、リセットしろ!

抗菌、除菌機能を謳う洗剤を使う限り、菌が居座ることは考えにくいが、におう成分の上を覆うように皮脂がカバーしているときは、通常の使用濃度より少し濃い洗濯液に30分ほど浸け置き後、普通に洗濯をするといい。生乾き時に軽くにおう程度ならば、洗濯前にしばらく湯に浸けておく程度でも落ちるはずだ。普段から酸素系漂白剤を併用すると、におい発生の予防になるだろう。ただし、まれに色落ちすることがあるので、ご注意を。

取材・文/廣松正浩 イラストレーション/ホセ・フランキー
取材協力/弦巻 和(花王 生活者コミュニケーションセンター)、
毎田祥子(家事アドバイザー)